Dance with Market

マーケット展望Weekly Q&A

by 広木 隆

毎週月曜日に「広木隆のマーケット展望Weekly」というオンラインセミナーをおこなっている。参加者からのチャットに僕が回答していく双方向型のセミナーである。月曜日のお昼という時間帯にもかかわらず、毎回たくさんの視聴者が参加してくれる。誠にありがたいのだが、なにぶん11:45~12:15という限られた時間内では、いただいた質問すべてに答えることは不可能で、毎回多くの質問への回答を積み残したままとなるのが心苦しかった。そこで、今週から、残した質問への回答をこのブログでフォローしていこうと思う。では早速、最初のQ&Aにいこう。

迷い猫さん:中国の人民元切り下げは日本株にどれくらい影響があるのでしょうか?

もちろん円高圧力の一因となるのでマイナスの影響があります。但し、年内利上げが濃厚となっている強いドルにペッグし続けることのほうが無理があるので、今回の人民元安はむしろ自然ではないかと思います。少なくとも昨年のチャイナショックのような資本流出懸念から相場が急落するようなリスクは少ないと思います。

今日は人民元に関する質問が多かった。人民元に関する質問は他にも、黒柳哲子さん、ジュンさんからもいただいています。

mokarimakkaさん:10月の後半と11月の見込みをお教えください。一時下げるとしたら、どんな要因でしょうか?

10月末は4-9月期決算が堅調でじり高となる。11月、決算発表が一巡し業績の底が見えれば、年末相場へ向けて助走が始まる。特に米大統領選が終われば大きな不透明要因が消えるので米国12月利上げ・ドル高を背景に日経平均も上昇するだろう。一時下げるとしたら大統領選直前のリスクヘッジの売りでしょう。

ロッキーさん:アメリカの大統領が決まるまで膠着相場でしょうか?

一番の不確実要因ですから基本はその通りですが、上述した通り、決算を受けてじり高基調ではないかと思います。

ddddさん:私の持つホテルリートは年初来安値を続けています。コメントをお願いいたします。

REITは利回り商品なので、原則として金利上昇局面では冴えません。但し、J-REITは必ずしも金利と連動するわけではなく需給要因が大きい。ホテルはボラティリティが高いので、東証REIT指数に直近こそアンダーパフォームですが1か月前まではイーブン。ここ1カ月の負けが大きい。繰り返しになりますがREITは値上がりを期待する商品ではないので、あくまで利回りでお考えになってください。

泣き砂さん:12月に米国が利上げした方が株価にはプラスか?利上げできない状況で利上げしなければ株価にはマイナスか?

その通りです。

hiroshiさん:こんにちは。大統領選後は、ドル高円安とみていいでしょうか

なんとも言えません。どちらが大統領になるかよりも、その後の米国景気次第です。

oollieさん:ゼネコンは業績が絶好調なのに株価がさえません。何故でしょう?

いくつか理由が考えられますが、一番単純な理由は、これまで好調だったから、その反動、というものでしょう。

グラフは大成建設のチャートですが7月まではほぼ一本調子の右肩上がり。それが7月末を境に急落です。ここまでの過剰反応の理由はわかりませんが、好業績を織り込む動きがずっと続き、8月に入れば決算発表でその好業績も一旦材料出尽くしとなる。その前に利益確定売りを急ぐ向きが増えたのでしょう。

7月末から現在までの業種別パフォーマンスを見ると、下位は陸運、建設、不動産、倉庫・運輸など内需の不動産・建設関連が占めている。食品や薬品などディフェンシブ株もワースト・パフォーマー入りだ。一方、パフォーマンス上位には鉱業、卸売り(すなわち商社)、海運、石油、非鉄など資源エネルギー関連株が並ぶ。下のグラフは原油先物のチャートである。7月末~8月初旬で原油価格が底入れしており、内需ディフェンシブから資源エネルギー関連へ物色対象のシフトを促すきっかけになったのだろう。建設株はそれまでが好調だったために、その反動が大きく出たのだろうと推察される。

kENさんから、「全部回答は大変では?」というご質問をいただいた。そう、大変である。全然終わらない。そろそろ飲みたい時間なので、今日はこの辺で。続きはまたこの次にでも。ごきげんよう。

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