Dance with Market

今年最後のモーサテ出演で述べたこと

by 広木 隆

番組の「プロの眼」のコーナーで、来年の日経平均は2万2000円を超えるだろうと述べた。根拠は企業の利益が伸びるから。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサスによれば、日経平均採用銘柄の今期純利益は13%増益、来期は11%増益が予想されている。2018年3月期の純利益は前期実績から25%利益が増加する。現在、仮にその増益率の半分くらいを織り込んでいるとすれば、残りの12.5%増益をこれから株価は織り込みにいくであろう。19,500円を起点とすれば、19,500×1.125=21,937円となる。

日経平均が8000円台に低迷していた2012年はアベノミクス始動前の業績のボトムだった。そこから前年度と今年度上期の業績の踊り場を脱し、2017年3月期の最終利益は2期ぶりに過去最高を更新するだろう。来年度の業績はボトムから2.7倍になる格好だ。利益が2.7倍になるなら株価も2.7倍になっていい。

リスク・シナリオはいろいろ想定されるが、なかでも円高に巻き戻るリスクがこの業績見通しを危うくする最たるものだろう。

米国金利が上昇するなか、米国の株価が上がるには、金利上昇を打ち消して余りある利益成長見込みがなければならないが、むしろドル高で米国企業の業績は伸び悩むだろう。人件費や金利負担などコストも増加する。米国株がもしも崩れるようだと、リスクオフの円高になる可能性がある。

二つ目は、インフレ期待の上昇で米国の実質金利が低下し、日米の実質金利差縮小から円高になるシナリオ。

そしてかなり先のシナリオだが、米国景気が息切れして利上げの打ち止め観測が出るというもの。そこに日欧が金融緩和の出口を探るタイミングが重なれば、完全に円高に巻き戻るだろう。但し、それは2018年になると現在は思っている。

よって、2017年は、上記のリスクシナリオに配慮しながら - ブレーキに足を軽くかけながら - 当面は目一杯アクセルを踏み続けて走る - そんな年となりそうだ。

モーサテのスタジオ解説は今日で年内最後。お世話になりました。新年は4日の大発会からスタジオ出演です。よろしくご視聴ください!

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