LOG IN

長期金利上昇

by 広木 隆

ひとつ前のエントリーで述べた今週の相場展望では、政策期待相場が終了したことで下値模索の軟調な展開を予想した。米GDP下振れで円高が進んだこともあり、「週明けの8月相場初日は大幅反落スタートとなるのは避けられない」と書いた。ところが、昨日の日経平均は250円安まで売られる場面があったものの、その後切り返してプラスで終えた。

毎週月曜の昼におこなっている対話型のオンラインセミナーでは、「今週は下げるという予想だが、週初から上昇しているじゃないか!」と揶揄された。しかし、日経平均はソフトバンクとファストリの上昇が寄与してプラスとなったが、市場全体の動向を示すTOPIXはマイナス。週初の株式市場は冴えなかった。

今日の日経平均の終値は244円安の1万6391円。比較的大きな下げだが、昨日の寄り付きの1万6415円とほぼ同じ水準。昨日今日で行ってこいとなっただけだ。

下げの要因になったのが長期金利の上昇と言われている。指標となる新発10年物国債利回りは一時、マイナス0.025%と3月16日以来約4カ月半ぶりの高水準を付けた。確かに、「急上昇」には違いないが、それでも依然マイナス領域だ。そもそも日本株は金利に対する感応度は高くないのに、こういう時だけ金利上昇で売られるというのはどういうことか。

下げるべくして下げたということだろう。あえて言えば、金利上昇が円高を招き、円高を嫌気して株が売られたということだ。相場展望では、「今週は円高圧力が週を通じて継続し、それが株式相場の重石となるだろう」と述べた。円相場は海外時間に入って一段と円高が進んでいる。

一時、101円半ばまで円が買われる場面があった。米国市場で為替が戻らなければ、明日も続落だろう。上述したオンラインセミナーで参加者からこう言われた。「意固地になっていないで見通しを変更したらいかがですか?」

僕はこう答えた。「別に意固地になっているわけではない。予想の根拠となったロジックが変わらない以上、見通しを変更するつもりはない」と。日経平均が1万6000円の大台を割れる場面も早晩あると考えている。


広木 隆
OTHER SNAPS