LOG IN

虚を衝かれる

by 広木 隆

毎週火曜日の朝は日テレNEWS24に出演、東証アローズからの中継で寄り付きの模様を解説する。昨日のNY市場でダウ、S&P500、ナスダック指数がそろって最高値を更新したわりには、東京市場の寄り付きは迫力不足。せめて朝方くらいは買い優勢で始まり、その後ダレるという展開を予想していたが、朝から伸び悩む。昨日の相場を見て感じたように、「いっぱい、いっぱい」なのだろう。日経平均1万7000円台は近くて遠い水準か。

上の段落は日テレNEWSでのコメントをもとに朝書いた文章である。そのあとに、「主力銘柄が意外としっかりしている」などと続けていた。実際のところ、ソフトバンクが連日で年初来高値を更新したほか、機械、自動車、電機などの大型銘柄が堅調で、TOPIX CORE30はプラス圏を維持していた。

ところが前引け直後から急速に円が買われ始めて地合いが一変した。日経平均は273円安と安値引けだ。一気に1円も円高が進めば、さすがにこのくらいの下げになるのは仕方ない。問題は、また市場参加者不在の隙を狙い撃ちされたということである。市場の商いが薄くなるところで円高を仕掛けられたのはゴールデンウィークも同じだった。僕は先週の「山の日」の祝日で、お盆休みに入る飛び石連休には注意を呼び掛けたが、お盆休みの真っ只中は警戒心が薄らいでいた。昨日は確かに「閑散に売りなし」で乗り切ったので、今日も同じような展開だろうとたかをくくっていたところがあった。

虚を衝かれたとはこのことだ。

為替がこれだけ円高に振れれば、さすがに株も売られる。それでもまだ株に「のりしろ」があるように思える。なにしろドル円は100円割れが目前。それでも日経平均は1万6500円を上回っている。これまで述べてきた通り、ひと相場終わりの様相である。為替がこのままなら、株の「のりしろ」が無くなっていくと考えるのが普通だろう。ジャクソンホール前くらいから、再度仕切り直しの相場ではないか。


広木 隆
OTHER SNAPS