Dance with Market

夏休みの終わり

by 広木 隆

お盆休みが終わっても、株式市場は閑散で「開店休業」状態。今週は、投資家のほとんどが、ジャクソンホールでのイエレン議長の講演内容を確かめるまでは動けないと様子見を決め込んでいた。

であれば、こちらもあくせくせずに、ゆっくりと昼飯をたべようと、永田町の「黒澤」で蕎麦懐石のランチ。

「黒澤」の石臼自家製粉の手打ち蕎麦は、細いがこしが強く、非常に好みの蕎麦である。

夜は、和食続きだが、室町にある「日本橋 鰤門」で鮨を食べた。

僕は光物に目がなく、特にコハダが大好物だ。コハダは出世魚で、幼魚がシンコ。夏が旬のネタである。盛りはとうに過ぎたが、まだ握ってもらえた。シンコも今年はこれで食べ納めと思うと一層味わいも深い。

シンコの握りを食べ、過ぎゆく夏を思う。夏が終わる。だから、夏休みも終わりだ。子供たちは学校に、大人は職場に、そして投資家はマーケットに戻る時だ。

ジャクソンホールで相場は動いた。ニューヨーク外国為替市場で円相場は前日比1円35銭の円安ドル高に振れ、1ドル=101円80~90銭で取引を終えた。

イエレン議長は講演で「利上げの条件が整いつつある」と述べたが、(当たり前だが)具体的な時期の手掛かりは得られず、内容が伝わった直後は円相場は乱高下。一時、100円06銭まで円高が進んだ場面もあった。

相場を動かしたのはフィッシャー副議長だった。CNBCテレビのインタビューに答え、9月を含む年2回の利上げの可能性について肯定し、「イエレン議長の講演と整合的」だと述べた。この発言を受けて、NYの株は売られ金利は上昇し、為替は円安ドル高となった。CMEのFED WATCH が見込む9月利上げの確率は33%に、12月の確率はほぼ6割に上昇した。


一週間前に書いた「日銀ETFとドル円相場」ではこう述べた。

現在のドル円相場は米国利上げの思惑とは関係ない相場形成になっている。ということは、次に市場がそれ(米国利上げ)を真剣にとらえ始めるときには、大きな反動があると思う。

9月2日の雇用統計次第では、9月利上げの確率は一気に50%を超えてくるだろう。月末月初の週に当たる来週は、その非常に重要な雇用統計直前の一週間。勝負所である。いつもより長い夏休みで、休養はじゅうぶんだろう。さあ、マーケットに戻って、相場を張ろう。

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