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日本株は為替より金利に連動している

by 広木 隆

今朝のテレビ東京ニュースモーニングサテライトで株価の見通しを述べた。僕が提示した今日の予想レンジは1万6650円~1万6850円。実際のレンジは1万6658円~1万6787円だった。下値はほぼ当たりだが、上値は想定以上に重かった。昨日300円近く下げた分の半値に当たる150円も戻せば上出来と思って16800円台を上限にしたのだがとどかなかった。モーサテのコメントは以下の通り。

NYは大幅反発ですが、日本株は円高が重石となって上値が重いでしょう。昨日、大幅安したあとだけに買戻しを期待したいところだが、反発力は弱いでしょう

実際、コメント通りの相場展開だった。日経平均は寄り付き直後こそ100円超の反発を見せたが戻りもそこまで。取引開始15分で今日の高値をつけるとその後は急速に上げ幅を縮め、前引けではほぼ変わらずとなった。日経平均は終値こそ小幅高で引けたがTOPIXはわずかながら前日比マイナスだ。東証1部の売買代金は概算で1兆6666億円と6日以来の低水準。薄商いのなか、方向感が定まらない。

コメント通りの相場展開だった、と述べたが、では今日の株式相場を左右したのは為替だったのか。確かに円高が重石となって反発力が鈍かったのは事実だろう。しかし、日中の値動きは為替に必ずしも連動していない。グラフで確認してみよう。

白いラインがTOPIX、オレンジのラインがドル円である。確かに寄り付きから為替が円高に振れるのを追いかけるようにTOPIXは上げ幅を縮めていく。しかし、円相場が今日の高値をつけたのは10時過ぎだ。その後は円高一服で戻り始めているのにTOPIXは反応していない。後場は切り返して始まったものの、13時過ぎにTOPIXは今日の最安値を付けている。その時点では一段と円安に戻っているにもかかわらずである。TOPIXが安値まで売られた時点では、株価とドル円は明確に正反対の動きとなっていた。

TOPIXが13時過ぎに安値を付けたのは長期金利の低下を嫌ったからである。本日、財務省が実施した20年債入札は最低落札価格が市場予想を上回る101円05銭だった。この結果は「強め」と受け止められた。入札結果が発表された12時45分に10年債利回りは今日の最低値0.021%を付けている。TOPIXの安値はその15分後である。明らかに、日本株は長期金利と連動している。百聞は一見に如かず。赤いラインは10年債利回りである。

昨日述べたことをもう一度言おう。長期金利の上昇は日本株にとって福音となるだろう。

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広木 隆
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