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今週の日本株相場展望

by 広木 隆

今週の日本株式市場は10日に予定されている日米首脳会談を見極めたいとの思惑から膠着感の強い展開となりそうだ。まだまだトランプ発言にナーバスな状況は続くが、市場は徐々にトランプの口先介入には踊らされなくなるだろう。事実、「トランプのツイッターをフォローするのも飽きた」という声が内外から聞こえてきている。むしろ注意したいのは債券市場だ。先週、債券市場の乱高下に株も為替も振り回された。

円金利上昇による円高は、トランプ発言による円高と違って、相場のファンダメンタルズを変え得る。この経路による円高は多くの市場参加者が経験していないだけに注意が必要である。

もうひとつの注意は市場参加者がイベントを控えて動けないことを見透かして投機筋から仕掛け的な売りで崩されるリスクだ。これまでこういうケースでは度々見られてきただけに警戒しておくに越したことはない。「投機筋から仕掛け的な売り」と書いたが実際に「意図的に」売り崩しているかは定かではない。閑散相場で商いが薄いので、ちょっとしたまとまった売りで市場が「勝手に」崩れてしまうのかもしれない。債券市場も動揺しているなか、株や債券のデリバティブを組み合わせた運用主体がポジション調整をすれば思わぬ波乱の目が生じる可能性もあろう。10日にオプションのSQを迎えることも波乱になりやすい要因だ。


今週は決算発表が佳境を迎える。発表社数のピークは10日だが注目はやはり6日のトヨタの決算だろう。

経済指標では10日に中国の1月貿易収支が発表される。中国景気の持ち直しを反映して輸入が増え、輸出も元ベースでは市場予想を上回るなど改善が見られている。ただ問題は米国向け輸出が依然として堅調で巨額の対米黒字が維持されていること。別に中国が悪いわけではないがトランプ政権の保護主義が一層顕著になることを市場が嫌気する材料になるかもしれない。

いずれにせよ今週は上値の重い展開だろう。日経平均の予想レンジは 18700~19200円としたい。


広木 隆
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