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相場の潮目が変わる時

by 広木 隆

来週15日は「スーパー・イベント・デー」である。オランダ総選挙、FOMC、米国のデットシーリング(債務上限)期限、米国予算教書提出。もうひとつある。米国長期金利とドル円がピークをつけた12/15から丸3カ月が経過する。相場の世界では「小回り3カ月」というひとつのサイクルがある。このタイミングで、相場の潮目が変わるか、非常に重要な局面に差し掛かっている。

昨日のニューヨーク市場で円相場は一時1ドル=114円75銭と2月15日以来の円安・ドル高水準である3日の水準に顔合わせしたが、その後は下げ幅を縮小した。市場では115円の節目を抜けるのは難しいと思われているようだが、僕は抜けてくるだろうと思う。(これを書いている19:30現在、再び円安が加速して昨日のNY市場の高値を抜いてきた)

米民間雇用サービス会社ADPが発表した2月の全米雇用リポートによると非農業部門の雇用者数が前月から29万8000人増と、市場予想(約19万人)を大幅に上回った。建設業が11年ぶりの増加幅となり、製造業は統計で遡れる2002年以降で2番目の伸びを記録した。暖冬の影響であり、しかも、たかだか「ADP」ごときの統計でマーケットがこれほどの反応をしたことのほうがむしろ驚きである。

これで17万5000人を見込む明日のNFPも振れする公算が高まった。CMEフェドウオッチは、次回FOMCの利上げ織り込みが97%まで上昇した。

ドル円は一目均衡表の雲のねじれにさしかかっている。上抜けるには絶妙のタイミングだ。

115円10銭が雲の上限で4月までよこばい。上値は軽く見える。

なんだかんだ言っても、結局は米国長期金利に尽きる。10年債利回りは再び上昇し、ビル・グロスが「長期ベアマーケット入りの目途」とした2.6%に最接近。FOMCでの利上げは織り込み済みだが、その後の利上げペース次第で2.6%は抜けてくるだろう。そうなればドル円も円安トレンドに回帰するだろう。

米国10年債利回りの2.6%抜けで、相場の潮目が変わるだろう。機関投資家であれば年度内、最後で最大のポイントだ。決算期を気にしなくてよい個人投資家にとっては、いくつかある重要イベントのひとつに過ぎないが。

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広木 隆
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